さらばロンドン!! I'll be back!!

急なご連絡で恐縮ですが、7/10(水)ロンドン発、7/11(木)成田着の便で日本に帰国しました。
帰国前は家を空けてホテル暮らしになったり、送別会のラッシュがあったりでドタバタして全然アップできず…

本当はSt. Andrews旅行記とか、ニース&モナコ旅行記とか、ロンドン総括とか色々書きたいことが沢山あったのですが、
書けずにここまで来てしまいました。すいません。

今回もとりあえずの帰国連絡に留めます。
落ち着いたら全部まとめて書くつもりです。

急にこれだけ書く気になったのは、帰国してみて、思っていた以上に幅広い人達にこのブログを見ていて頂いたということを知ったからです。
会社、大学、高校、中学の仲間はもちろん、上司の奥様や他部署の方々まで…
もちろん、見ず知らずの方で楽しみにしていて下さった方々も沢山いらっしゃると思います。

帰国前にお礼を伝えることができず申し訳ありませんでした。

本ブログを続けてこれたのも、そのように毎回沢山の方に見て頂けていたからです。本当にありがとうございました。
今日時点で15万人弱までアクセスは伸びていますが、旅行記が沢山あることを考えると、今後も地味に伸びていくでしょう。
私の書いた拙い文章が、皆様のロンドンへの、イギリスへの、ヨーロッパへの興味の一助となれば、これ以上嬉しいことはありません。


末筆になりましたが、日本は相変わらずの灼熱地獄、イギリスも5年ぶりの暑い夏と聞いています。
皆様、体調にはくれぐれもお気を付け下さい。



とりあえず…1年半、ありがとうロンドン!
I'll be back!!

【旅行】 スペイン(マドリッド)&ポルトガル(ポルト) その3(最終日)

3日目。今回の旅行も今日で最終日。

ポルトリスボンから北へ約300km、ポルトガル北部にある第二の都市。ドウロ川北岸の丘陵地に築かれた、起伏の多い街。
ポルトガルの国土は、ポルトの地の貴族、ポルトカリア伯爵の息子で初代ポルトガル国王となるアフォンソ・エンリケスの進軍によって南へ広がり現在の大きさとなった。
名実共にポルトガル発祥の地、それがここポルトである。


ポルトのホテルは朝食付き。昨日も書いたがポルトガルは比較的物価の安い国なので、ホテルもいいところに安く泊まれる。
メニューは定番だけど果物が沢山あって果物好きには嬉しい朝食。


今日も天気は快晴。痛いくらいの日差しの中、まずはカテドラルへ。
小さな街なので、移動は基本的に徒歩でOK。


元は要塞として12世紀に建てられ、17〜18世紀に改修されたもの。
中も入ってみたが、まあ普通の欧州的カテドラル。

ポルトは坂の多い街で、斜面に建つオレンジの屋根の家々が青い空によく映える。世界遺産 は伊達じゃない。
雰囲気はドブログニクに近いかな。あそこよりは大きな街だけど。


続いて向かったのはボルサ宮。一緒に写っているのはエンリケ航海王子の像。
ポルト商業組合の建物として1834年に建てられ、ごく最近まで証券取引所として使われていた。


中を見て回るためにはガイドツアーに参加しなければならない。もちろん日本語はないので英語ツアーに参加。
一緒に回った組の中に日本からいらっしゃった初老のご夫婦がいた。
個人旅行で来ていて、ポルトガルのみで10日間の旅程らしい。
いつも個人旅行にしているが、英語は全然しゃべれない とのこと。凄い度胸(笑)

上階は今でも市長の部屋や会議室として使われているらしい。ダンスホールのような部屋もあった。


続いて隣のサン・フランシスコ教会へ。


14世紀に建造された修道院付属の教会。
当初はゴシック様式だったが、17世紀にバロック様式に改装された。

そこからドウロ川沿いに出て、ドン・ルイス1世橋の方へ歩く。


ドン・ルイス1世橋は2階建てになっている面白い橋で、上は地下鉄(トラム)、下は車が通る。歩行者はどちらも通れる。
坂の多いポルトならではの造り。

川沿いにクルーズ船が停まっていて、ちょうど10分程で出発のところだったのでチケットを買って乗船。


運よく先頭付近に座ることができ、爽やかな風を受けながらポルトの街並みと自然を楽しむ。


約1時間のリバークルーズの後は、川沿いのレストラン街、カイス・ダ・リベイラでランチ。

こんないい天気でビールがマズいわけがない!


料理はポルトガル名物のパシュテイシュ・デ・パカリャウ(干しダラのコロッケ)。
アツアツ・ホクホクでビールによく合う!


お腹も一杯になったので、ドン・ルイス1世橋を渡ってドウロ川の反対側へ。
こちら岸は30を超えるポートワインのワイナリーが並んでいる。

旗のように並んでいるのはワイナリーの名前。川に浮かんでいるのは、ワインを運ぶために使われていた船。今は観光用オブジェ。


その中の1軒に入って見学ツアーに参加。
ポートワインやワイナリーの歴史、ワインの作り方等を向上を回りながら学び、最後に試飲。


ポートワインはまだ糖分が残っている発酵途中にブランデーを加えて酵母の働きを止める、所謂酒精強化ワインの一種。
ポルト、マデイラ、シェリーが世界3大酒精強化ワインと言われている。

飲んでみるとハンガリーのトカイワインのような味で、もの凄く甘い
食前酒としてはいいと思うが、食事中に飲むものじゃないかな。


酒が入って気持ちよくなって街歩き再開。
川沿いの低地から坂を登り、ドン・ルイス1世橋の2階部分を渡って旧市街側に戻る。

橋の上から眺めるドウロ川と両側の街並み。


旧市街側をジオラマモードで。面白い絵。


中心部に戻ってサン・ベント駅。ホールの壁を飾るアズレージョは1930年に政策されたもので、ポルトにまつわる歴史的な出来事が描かれている。


次にクレゴリス教会。76mある塔はポルトガル1の高さ。
中はこんな感じ。


階段を頑張って登って塔のてっぺんまで行くとポルトの街を一望できる。
最高の眺めなので、ここは頑張る価値あり!


まだ時間があるので、レトロな市電に乗ってみることに。
ポルト旧市街には3路線の市電があり、旅行者にも人気が高い。


車内もクラシカル。前後両方に運転席があるタイプで、終点に着いたら客席もひっくり反して、進行方向を逆向きにして進む。


市電22番線の終点からケーブルカーに乗って再び川沿いへ。
ポルトの起伏の厳しさを物語る急斜面。


川沿いのカフェでのんびりと時間を潰す。やっぱりビールが最高に美味い!何杯飲んでも美味い!


空港までは帰りも地下鉄。眩しい太陽を惜しみつつチェックイン。空港内表記はもちろんポルトガル語


去り際に夕飯を食べたが、これは高いし不味いしでイマイチだった。ちなみにハンバーグなのに何故か付け合せがポテチ(笑)
ポルトのいい思い出の最後に頼むべきものじゃなかった…


ライアンエアーのフライトは順調で、ロンドンに予定通り到着。
長蛇の入国審査を経てバスに乗って我が家に無事帰還。


いやーポルトはホントによかった!今まで行った中でも屈指の街。
ポルトガルと言えばリスボンに行く人が多いけど、ユーラシア大陸最西端到達にこだわりがなければ、ポルトもおススメしたい。
街は綺麗、食事は美味い、ビールも美味い、ワイナリーもあるし物価も安いといいとこ尽くし。治安も特に心配ないし。

マドリッドもよかったけど、休暇を楽しむという観点ではポルトの圧勝かな。ドウロ川沿いのカフェで1日のんびりしててもいいと思う。


さて、次の旅行はゴルフの聖地St.Andrews!
リンクスの悪魔にやられてしまわないよう、しっかり練習しておかねば。

では。

.

【旅行】 スペイン(マドリッド)&ポルトガル(ポルト) その2

マドリッド2日目。今日のメインはサンチャゴ・ベルナベウツアー。

その前に朝食。ホテルは食事なしプランだったので隣のビルのカフェで食べる。
絞りたてオレンジジュースとコーヒー付のモーニングセット。チョリソーが目玉焼きによく合う。


小瓶はオリーブオイル。いかにもヨーロッパ的。
日本で言うところの魚型容器の醤油みたいなもんか(笑)?


お腹も満たされたところでいざ出発。ただし、スタジアムツアーが始まる時間まではまだ余裕があるので、スペイン広場まで歩いてみることに。
途中土産物屋に立ち寄ったりしつつ20分程で到着。

中央に「ドン・キホーテ」の作者セルバンテスの記念碑とドン・キホーテの象が立つ広場の後ろにはスペインビルとマドリッドタワーがそびえ立つ。


朝早かったが観光バスと観光客が沢山来てた。

そこから地下鉄に乗りスタジアムへ移動。「サンチャゴ・ベルナベウ駅」が目の前にあり、アクセス至便。
ロンドンでチーム名が駅名になっているのはアーセナルだけだが、中心部からはちょっと離れている。こっちはほぼ中心部といえる好立地。

昔は練習場も中心部にあったらしいが、現会長のペレスさんが借金返済のために売り払って郊外に移したらしい。
会長としての手腕は相当評価されているみたい。モウリーニョの件は失敗という説が強くて微妙な立場になってるみたいだけど…

…というわけで やってきました、サンチャゴ・ベルナベウ


スペインではバルサカンプ・ノウと並ぶ有名スタジアム。収容人数は85,454人。

マドリッド・カードで入場できるのは知っていたが、チケットと交換する必要があるのかと思って列に並んだところ、直接入り口に行けばいいとのこと。
チケット売り場の看板か何かに書いておけよ〜

ともあれ中に入ってまずは最上段から全体を見渡す。青空に映える見事な天然芝!


その後は一旦ギャラリーを通る。歴代のトロフィーやらユニフォームやらが展示されている。
タッチパネル式のスクリーンもあって、iPadチックに操作できたりするところが今時な感じ。

歴代のゴールデンブーツ(今はゴールデンシューと言うらしい)のトロフィーも。
ヨーロッパ各国のサッカーリーグの選手のうち、シーズンで最も多くの得点を挙げた選手(得点王)に与えられる賞で、
クリスチャーノ・ロナウドマンUとレアルの双方で受賞歴あり。


現役選手達に紛れてパシャ。


01−02のチャンピオンズリーグ決勝、レアル対レバークーゼンでのジダンのスーパーボレー!何度見ても凄いわ…


選手のロッカールームやバスルーム、マッサージルームにも入れる。
試合前にここに選手が集まって気持ちを高めたりモウリーニョの指示を聞いたりしてるのかと思うと興奮するね。


んでもって選手が出てくるゲートをくぐって、ピッチに到達!
試合の時はアンセムが流れてたり人文字ができてたりするんだろうなあ…


アウディマークのベンチにも座れる。選手やモウリーニョが座ってるベンチに座れる感動!
監督っぽく指示出ししてみたり(笑)


そして試合後には記者会見。レアル程のビッグクラブになると、勝っても負けてもマスコミの質問攻めなんだろうな。
監督ってのも大変な仕事よね。


そして最後にはお決まりのショップ。
でもあまりいいモノがなかった…。グッズのラインナップはバルサの方が充実してる気がする。


結局かれこれ2時間位滞在して街に戻る。マヨール広場近くのBARでランチ。
しかし天気がいいねえ…ビールが美味い。


タパスはやっぱり生ハム!


そしてエビのガーリック&オリーブオイル炒め!


スペインといえばパエリアも忘れちゃダメだよね。


青空にビールにタパスに…至福の一時を過ごし、プエルタ・デル・ソル近くのサッカーグッズショップへ。
オフィシャルショップは基本安売りってしないけど、もうシーズンも終了間際だから街中のショップは安くなってる。

レプリカユニフォームが半値近くなってたので思わず購入。
迷った挙句、レアルの普通のユニは真っ白で汚れそうだったので、黒&オレンジのキーパーユニ に決定!
これならタフに使っても大丈夫。

その他諸々小物も買って、時間になったので空港へ。18時半の便でポルトに移動する。


横移動もライアンエアー。なんとお一人様人3000円程という衝撃の価格。

ゲートで待っていると、ポルトガルの名門、FCポルトのサポーターと思われる面々が酔っ払った状態で登場。
チャントを歌いながら騒ぐ騒ぐ(笑)

こういうところは日本人と違うよなあ…。スタジアムで騒ぐ人はいても空港では騒がないよね。
彼らは飛行機の中でもタオマフやユニフォームを機内持込荷物入れの扉に挟んで掲げたり、機内販売で酒を頼んで盛り上がったり。

着くのが19時前位なので、今日ポルトの試合がホームであったら観に行けるな〜と思ってネットを調べて彼らの盛り上がりの原因に納得。
FCポルトスポルティング・リスボンポルトガルリーグ頂上決戦が昨日ポルトのホームで開催され、結果ポルトが見事勝利した模様。

なお、試合前の時点でベンフィカが勝点74で首位、ポルトが勝点72で2位。残り2節。
どちらも無敗でここまで来た という史上稀にみる大決戦!

ポルトが勝利したことで首位が入れ替わり、最終節に勝てば優勝(3連覇)という状態に。
そりゃ一夜明けてもお祭り騒ぎだわ。こんな重要な勝利はそうそうない。モウリーニョ時代にチャンピオンズリーグを制した時以来じゃないの?


そして着陸後の機内放送で、
「昨日はFCポルトが勝ちました。おめでとうございます!」
とまさかの言葉(笑)
当然盛り上がるポルトサポーター達。

こういうのも日本じゃ考えられないよな〜。注意はしたとしても、火に油を注ぐようなことは絶対しないと思う。


愉快な仲間達と共にポルト空港に到着。こちらも快晴。そして暑い。


ポルトガルは大陸側にある国なのにも関わらずGMTグリニッジ標準時)を採用している珍しい国。
よって、スペインとは1時間の時差がある。

シェンゲン協定内の国移動なので入国審査はなし。これを経験するとUKも加盟して欲しいと切に思う。


空港から中心部までは地下鉄で移動。首都でない街に地下鉄が通っているのはヨーロッパでも珍しい。
地下鉄とは言え、空港のあたりは地上を走っているのでトラムっぽい出で立ち。


トリンダート駅で降りてホテルまで歩く。ポルト旧市街は世界遺産登録されている。
夜になると雰囲気あるね〜。写真は市庁舎前広場。


ホテルにチェックインし、夕食を…と思ったが、日曜日は閉まっている店が多く、またミシュランのマークがあったのでホテルのレストランに決定。

洞窟のような感じの落ち着いた雰囲気。


前菜にタコ。何気なく頼んだが、これが 過去最高に柔らかいタコ。タコっぽい歯ごたえは全くなし。
もちろん味もめちゃウマ!


ローカルフードの肉料理。名前は忘れてしまった。
チーズに包まれた柔らかい味で、これまためちゃウマ!


デザートはマッサソ・アサーダ(焼リンゴ)。甘すぎずさっぱりとして口直しに最高!


この他ビールや食後のコーヒーも頼み、2人で25ユーロ程という驚愕の安さ。
ポルトはかなり物価が安め。ペットボトルの水も500mlで50セントが相場。


ホテルの窓からの眺め。首都じゃないからか騒々し過ぎず、ヨーロッパっぽさ満載の雰囲気。
何となく中欧っぽいかも。ブダペストあたりに似てる気がする。



さて、今日は遅いので活動終了。バスタブにゆっくり浸かって疲れを取り、明日に備えよう。
明日はポルト観光。世界遺産の街を堪能しつつ、ワイナリーやリバークルーズも経験してみる予定。


では。

.

【旅行】 スペイン(マドリッド)&ポルトガル(ポルト) その1

今回の旅行記は2泊3日でスペインのマドリッドポルトガルポルト
1年半のトレーニー生活も残り2か月を切り、旅行記もいよいよ大詰め。行けてもあと2回位かな…

スペインは去年の2月に出張でバルセロナに2か月滞在して以来。ポルトガルは初上陸。

飛行機はライアンエアー。もしかしたら今回で最後かも…これだけお世話になってるとなんだか寂しいね。

フライトは3時間程度。マドリッドのバラハス国際空港は中心部から15kmほどのところにある大きな空港。
ターミナル間が結構離れていて、移動が面倒。それでいてツーリストインフォメーションがターミナル2にしかないという…
前回のアムスのスキポール空港に比べるとやっぱり不便。


マドリッドの見所は 世界3大美術館 のひとつ、プラド美術館に代表される沢山の美術館、博物館をはじめ、
FIFAで 20世紀最高のクラブ に選ばれたレアルマドリッドCF(Real Madrid Club de Fútbol)の本拠地サンチャゴ・ベルナベウのスタジアムツアーなどのサッカー関係。
そして食では日本の居酒屋の肴のような位置付けのBAR(バル)でのタパスやパエリヤ、生ハムなどなど…盛り沢山。


やっぱり欧州の都市を個人で回るならお決まりの観光パスは欠かせないということで、今回もマドリッドカードを空港のツーリストインフォメーションで購入。

ただし、マドリッドカードは欧州の他の都市のパスと違い、市内の公共交通機関のパスは含まれていない
それでいて24時間券で50ユーロ位するので、結構ペイするのは大変かも…。しかもスペインの美術館や博物館は 夕方以降無料になる ところも多い。
でも48時間券にしても60ユーロ位なので丸々2日間以上いる人はよいと思う。

幸い、サンチャゴベルナベウのスタジアムツアーもこのパスで無料になるし、パス保持者専用の優先入り口も結構あるみたいなので、メリットはあると判断した。
公共のサービスとして提供しているこういうパスで、サッカークラブの持ち物であるスタジアムツアーが無料になるのは珍しいのではないか。
バルサの時は割引に止まってたはず。


チケットゲット後、シャトルバスで市内に向かう。
市内へや地下鉄を乗り継いでも行けるし、公共バスも出てるのだが、プラダ美術館に行くならこのシャトルバスが一番いいと教えてくれた。片道1人5ユーロ。

バスはプラダ美術館に近いアトーチャ駅に到着。
まずはすぐ近くの国立ソフィア王妃芸術センターへ。


写真でわかる通り、天気は快晴です。文字通り、雲一つない。日差しが痛い程で、気温は25〜27度位。夏だね完全に。

入り口から長蛇の列でうんざり…かと思ったら、マドリッドパス保持者の優先エントランスはガラガラ。早速役に立った。

ここにはピカソの中でも最も有名な作品のひとつ、ゲルニカ が展示されている。
残念ながら館内は撮影禁止だったので写真はアップできないが、スペイン内戦時のゲルニカへの無差別爆撃に憤激して描いたと言われるこの作品は、一度に視野に入りきらないほどの巨大さもあり、その迫力に圧倒された。
ピカソの怒りが伝わってくるようだった。

他にもダリ、ミロなどの有名作家の作品が展示されているのだが、あまりここで時間を食うと後が閊えてくるので足早に退散。


続いて今日のメインのひとつ、プラド美術館へ。


おっと。雲が出てきてしまった。

ちなみに世界三大美術館の残りの二つはフランスのルーブルと、ロシアのサンクトペテルブルグにあるエルミタージュ美術館らしい。
また、プラドではなく、ニューヨークのメトロポリタン美術館を入れるパターンもある模様。

ルーブルはもう行ったので、サンクトのエルミタージュに行けば制覇だな。

世界三大〜シリーズには、世界三大がっかり観光名所」 というものもあり、
シンガポールマーライオンデンマーク・コペンハーゲンの人魚、ベルギー・ブラッセルの小便小僧ということになっている。

こちらも人魚と小便小僧は既に見て がっかり済 なので、残りはマーライオンのみ。
シンガポールにもオフィスがあるから、そのうちお目にかかることがありそうだ。
(昨年末にフランス&ベルギー旅行に行ったのだが、旅行記はまだアップしてないです…)

さて、本題のプラド美術館は1785年に建設が始まった建物で、当初は自然科学博物館になるはずだったらしい。
しかしナポレオンとの戦争によって工事は中断され、戦後スペイン王家の美術品を所蔵する美術館に計画が変更された。

こちらもマドリッドカードでフリーパス。
とりあえず中のカフェで腹ごしらえ。スペイン風のスピナッチ(ほうれん草)オムレツと、ハム入りクロケッタ(コロッケ)。そしてビール。


体力補給を済ませ、いざ名作観賞へ。
中にはエル・グレコゴヤ、ベラスケスなど16〜17世紀に活躍したスペイン絵画の黄金時代の画家たちの作品が所狭しと並ぶ。

こちらも撮影不可だったのでアップできないのが心苦しいが、エル・グレコの「受胎告知」、「聖三位一体」や
ゴヤの「裸のマハ」「着衣のマハ」のマハ2作品、晩年の黒の時代と言われる中の、鬼気迫る「わが子を喰うサチュルヌス」も展示されている。

「わが子を〜」は 直視できない程の迫力 だった。呪われてしまいそうな雰囲気。
初期の「ブドウの収穫期」などの爽やかで柔らかい作風から何故こうなってしまったのか…同一人物の作品とはとても思えない。
やはり芸術家というのは感受性豊かであるため、戦争や内面のちょっとした変化が大きく表れてしまうのだろう。人間の醜さが見えてしまったのか。

その他ベラスケスやルーベンスなど教科書で見たことのあるような作品も多々。
しっかり見たら1日あっても足りなそうだ。


市内中心部の東端に位置するプラド美術館を出て、西に向かって歩く。
実際着いてみてわかったが、マドリッドの街はそれほど大きくなく、歩いて回れるので公共パスはなくてもいいかもね。

道中見つけた立ち飲み屋さん。カウンターで酒とつまみ(タパス)を楽しむ。
上からぶら下がっているのは 全部ハム。やっぱりスペインと言ったら生ハムだよね〜


そうして到着したのはマドリッドの「ヘソ」となるプエルタ・デル・ソル。真ん中に騎馬像が聳える。

「太陽の門」という意味を持つ広場で、ここから各地へ9本の道路が延びていて、広場前にあるマドリッド自治政庁前の歩道には国道の機転を示す0kmの標識が埋め込まれている。
日本だと東海道日本橋みたいなもんだね。


そのままプエルタ・デル・ソルを通り抜けて王宮へ向かう。
王宮前のオリエンテ広場には真っ赤な花が咲き誇っていて綺麗だった。


こちらが1764年完成の王宮。ここもマドリッドカードでフリーパス。


もともとこの地にはイスラム教徒の城塞があり、1734年の火災で焼失してしまったところに造ったものだという。
中も見学可能になっていて、食器とか大きなベッドとかタペストリーとか…いかにも欧州っぽい宮殿といった感じ。

王宮の反対側にはアルムデーナ大聖堂が聳える。


1993年竣工と比較的新しい建物。ただし、礼拝堂は未完成。
中に入れるのかは不明。自分達は入らなかった。

王宮の裏を撮った写真。まさかの大自然


マドリッドの「ヘソ」、プエルタ・デル・ソルから1キロもない立地の王宮なのに、その裏がコレとは…。
見えているエリアの大半がカサ・デ・カンポというマドリッド最大の公園で、1,747haという広大な敷地を持つ。
マドリッドに都を移したフェリペ2世が狩猟場として買い上げたところで、ほとんど手つかずで自然のままの丘陵地帯になっている。

東京のど真ん中にこんなのあったらビビるよなあ…。
日本の気候だと虫とか凄いことになりそうだけど、それにしてもつくづく日本は都市計画に失敗してるよね。


東に戻ってマヨール広場。縦94m、横122mの四角い広場を4階建ての建物がぐるりと囲んでいる。


広場中央にはこの広場を作るよう命じたフェリペ3世の騎馬像があるが、この週末はイベントがあり器材で囲まれてしまっていた。
写真の中央下部に体半分写っている乳母車のようなものは、路上パフォーマー。赤ん坊のような甲高い声で観光客の注意を引いてお金をせびる。

スペインでは長引く経済不況の影響か、こういった 路上パフォーマーがうじゃうじゃ している。
「うじゃうじゃ」という表現が正しい程、本当に沢山いるのだ。マヨール広場だけで10組以上いたと思う。もちろん、プエルタ・デル・ソルにも、王宮前の広場にも。

地下鉄の中でも楽器を持ち込んで大熱唱、終わったら乗客にお金を求め、隣の車両に移動してまた熱唱を繰り返すパフォーマーが。
いや、これはもはや「パフォーマンス」ではなく、彼らの立派な「仕事」なんだろう。
普通の仕事がなかなか見つからず、やむなくこうして生計を立てているように思う。そう思えば、電車の中で当然のようにチップを渡す地元乗客の姿にも多少納得がいく。


マヨール広場を抜けて、サン・ミゲル市場へ。


フードコートのような市場で、肉・魚・野菜・オリーブ・ワイン・チーズ・カキ・ケーキなどなど様々な食材が売られている。


持ち帰って家で食べるもよし、その場で酒を飲みながら食べるのもよし。市民にも観光客にも愛される市場である。
ビールを1杯買って飲みながら色々な店を歩き回ってもいいのだが、ひとつ大きな問題が…

そう、スペイン人は基本的に英語が話せない のだ。

バルサの時にも書いたが、観光地のチケット売り場等は問題ないが、レストランの店員で英語が話せる人は稀。
スーパーに行っても会計の数字すら英語で言ってくれない。国民の平均を取ったら日本人よりも喋れないと思うわ。


前回の2週間のバルサ滞在で、英語だけでは真の国際人にはなれない!と気づき、スペイン語の本を買ってみたものの、まだ数字と挨拶程度。
まあ陽気なスペイン人の前なら、「オラ!(Hello)」と笑顔をジェスチャーでどうにかなってしまうんだけども。


というわけで市場では雰囲気だけ楽しみ、今日の夕食のお目当てメソン(居酒屋)の集まる一角へ。
サンミゲル市場のすぐ裏に、築500年程の建物が並び、その1階部分に9兼のメソンが集まっている通りがある。


この写真に写っている両サイドがずっとメソン。
昼間は閉まっている店が多いので閑散としているが、夜になると急に活気に溢れる通りとなる。

スペイン人の酒の飲み方は、店自慢のタパスをつまみに1杯飲んだら次の店に移動して、またそこでもその店自慢のタパスと酒を楽しみ…ということの繰り返し。
だからこのエリアに来たら1杯ずつ飲んでは店を変え…が正しいスタイル。

とりあえず9軒の真ん中あたりに位置するメソン・ドン・カルナルという店のテラス席へ。


もちろん定員さんは英語は話せなかったが、メニューは英語版もあり、指差しで注文。話せないだけじゃなく読めもしない。
とりあえず定番の小エビのガーリック炒め。熱々のオリーブオイルに浸かった小エビはホクホクでめちゃうま!!


そしてイベリコ豚の生ハム!!やっぱこれでしょ!


そしてタコ。何だか今までの 「タコ感」を覆す 衝撃の柔らかさだった。唐辛子が効いてこれも美味い!


こうして食べているうちにだんだん周りの店も混んできて、テラス席はどこも一杯に。
せっかくテラス席を確保できたので、移動するのはやめてこのままこの席に居座ることにした。


追加でこちらも定番のイカリング(カラマリ)とチョリソー。


そしてマドリッド地方の名物料理だと書かれていた煮込み料理。色々な食材の味が出ていい感じ。


調子に乗って頼み過ぎて、最後は食べきれなくなってしまった。
でもこの店は少人数の客のために、ハーフサイズを用意してくれていたので色々な味を楽しむことができた。こういうサービスはいいね。

時計は既に9時を回っていたが、まだ大分明るい。UKよりも更に1時間時計が進んでいるのでその分丸々日が長い。
プエルタ・デル・ソルでは観客を使って体に鎖を巻きつけるという芸を見せるパフォーマーが。


最後に鍵をかけて抜け出すらしいのだが、抜け出す前に観客に執拗に金を求める。
渡さないと襲われるんじゃないかと思う形相で歩き回り、勝手のわからない観光客を中心にそれまで沢山いた群衆が半分位になってしまった。

最後は見事抜け出していたが、トリックは見破れず。派手に体を動かしていたので、何やっててもよくわからん。


ホテルに着く頃にようやく夜らしくなった。
マドリッドは首都らしく大都会。まるで新宿かと思うような写真。


ホテルはまるで雑居ビルのような入り口。でも中は綺麗だった。今回は街の中心でアクセス至便。
基本的にスペインは物価が休めなので(不況で悪化はしているが)、ホテルも安く泊まれてとてもよい。


マドリッド初日はここまで。明日はお待ちかねのサンチャゴ・ベルナベウツアー。そして夕方にはポルトへ移動。
天気は明日もよさそうだし、バルサとならぶ2大巨頭の本拠地を満喫しよう!


では。

.

自己ベスト大幅更新!

今週末、UKは月曜日がバンクホリデーなので3連休。日本のGWとまでは行かないが、5月は月末にも3連休があって、お出かけシーズン。
ようやく訪れた暖かい日々と、延びてきた日照時間も相まって心も晴れるね。

さて、ブログの方は相変わらず旅行ネタとゴルフネタのサンドウイッチ(笑)

先日書いた通り、新しいアイアン(PING G25)を購入して約3週間。

上記の通り日没も大分遅くなってきていて、既に9時頃まで明るいので、仕事後のラウンド (ハーフ)も可能になってきた。
4月最終週から、毎週木曜を定例会としてラウンドの日に設定し、会社の先輩方と回っている。
週末のトゥワイライト・ラウンド(4時以降)でのハーフやフルラウンドも合わせ、週1以上のペースでラウンドを重ねてきた。

アイアンを変えての最初の数ラウンドはやはりブレ幅が大きく、いいショットと悪いショットが乱れ飛んでいたが、
4月最終日曜日のコンペで、遂に噛み合いだして、後半ハーフ39 で回ることができた。

そして迎えた今日、先週と同じ Buckinghamshire Golf Club でのラウンド。
先週の感覚を残したまま、同伴者の社長と先輩に、堂々と 「今日は自己ベストを出します!」 と宣言してスタートした。


このコースは、アップダウンは少ないものの、池やクリーク、バンカーなどが戦略的に配置され、
マネジメント能力が求められる 総距離6401ヤード(レギュラーティー)の難コース である。

来月には女子ヨーロピアンツアーの試合が開催される予定となっており、去年は男子の全英オープンのイギリスの予選会も開かれた。
定期的にプロのトーナメントが開催されているということからも、このゴルフ場の格と戦略性の高さがわかると思う。
先週ラウンドした際も、グリーンが大分速くなっていた。なかなか日本では経験できない固さのグリーンだ。

18番ホールのフェアウエイからグリーンとクラブハウスを望む。



1番パー5はコース右サイドに大きく池が張り出した、スタートホールとしてはとても嫌らしいホール。何度ティーショットを池にぶち込んだことか。
1打目を左に逃げた挙句、2打目をシャンク気味に打ってしまって池ポチャすることも多数。

今まで一度もパーで凌いだことはなかったが、今日は3打目をガードバンカーに入れてからの寄せワン(サンドセーブ)で、幸先よくパーでスタート。これで波に乗った。

7番までで3オーバー。(ボギー3つ)

8番ホールはこのコースの名物コースのひとつで、真ん中に噴水が噴き出す大きな池が配置されている。
プレーヤーは池の右サイドから安全に攻めるか、もしくはグリーン目がけて池越えに挑戦するか…の2択を迫られる。

ピンまでは230〜240ヤード程になるが、池越え自体には200ヤード打てれば問題ない。
ただし、少しでもスライスすると池の一番深いところになってしまうので、真っ直ぐもしくはドロー目の球が必要になる。

ドライバーだとグリーンオーバー、もしくはグリーンに落ちても止まらずに奥まで行ってしまうので、
先週も今週も、昨冬買ったRBZ 3HL(17°なので4W相当)で池越えにチャレンジ。

先週はやや吹き上がってしまい、池をギリギリ越えたところに落ちたが、今週はまずまずいい感じに当たって、ピンまで15ヤード程のラフへ。
そこからのアプローチがなんと30センチに寄り、OKバーディ!


9番パー3でボギーを叩いてしまったが、前半ハーフを3オーバー39 で折り返した。
先週後半で39を出しているので、70台でのラウンドも見える!


後半出だしも寄せワンでパーをキープし、いい流れ。
しかし、続くパー5で右に曲げた第2打の後、深いラフから出すのが精一杯となり、グリーン上でも3パットで今日初のダブルボギー。

その後、ボギー、ボギー、ボギー、パー、パーで16番までで何とかハーフ5オーバーで凌ぎ、前半と合わせて8オーバー。
残り2ホールをパー、バーディで70台…と微かな望みを繋ぐ。


ここまで来ると、最早自己ベスト(86)更新はほぼ確実な状況で、そのことに対してはさしたる興奮も喜びも正直なかった。
それよりもどうにか70台を…という気持ちが強かった。


17番は430ヤードもある打ち上げのパー4で、しかもいつもアゲインストの風が吹く、個人的には最も嫌いなホール。
ここを何とかパーで乗り切って、最後のパー5でバーディを…というのが、到達可能な現実線。


気持ちを乗せて打ったドライバーショットは… 気持ちが乗り過ぎてどフック!

深いラフからはヘッドが絡まってまともに飛ばず。第3打はラフからの210ヤード越えショットとなってしまった。

可能性を残すためには刻めないこのショットに選んだのは、池越えに成功したRBZ 3HL。
当たれば230ヤード位飛んでしまうが、このアゲで相殺されて上手く落ちるのでは…と計算。

最近一番信頼しているこのクラブで自信を持って振ったショットは、クリーンにボールを捉えてグリーンに一直線。
最後に風に煽られて高く舞い上がり、グリーンにズドン!



しかし…止まらなかった。やはりこの固さはそんなに甘くなかった。コロコロと奥にこぼれ、ラフで止まった。
そこからのアプローチも寄せきれず、2パットで痛恨のダブルボギー。万事休す。


70台は現実的に不可能となったが、それでも気落ちはしなかった。
最終18番ホールではドライバー、ユーティリティ(24°)と繋いで2オンに成功!
イーグルパットは外れたが、続く1.5メートルのフックラインを真ん中から沈め、バーディ締め!

結局後半は6オーバー42となり、トータルでは 39・42の81 という結果だった。
2バーディ、7ボギー、2ダブルボギーである。


自己ベストを一気に5打も縮める ことができたのだが、意外と喜びは湧いてこなかった。
ここがゴルフというスポーツの面白いところで、淡々とできることを確実にやっていったらこの数字になったという感じ。
むしろ短いパットを何本か外したので、そこを外さなければ…の後悔が強い。

特にスーパーなショットはなかったし、またあったとしても必ずしもスコアに結びつかないのがゴルフの面白いところ。
例えばドライバーを300ヤード飛ばしてもスコアカードにはそれは書かれない。まあ超ロングパットを決めたらスコアに繋がるけど…今日はパットはイマイチだった。
敢えて言うならアプローチがよくて、8番のバーディ含め、OKの距離に3、4回寄せることができた。それがスコアに出たかな。

でも先週の後半からいいイメージができていたのもあり、噛み合えばこれくらいは普通にいけそうだなとは感じていた。

うーん…やっぱり70台出したいなあ…。
70台を意識すると1打の重みが違うと今日痛感したので、そういう中でもっとできればもう1段レベルアップできると思う。
練習あるのみだね。


スコアカードと今日のピンポジ。奥目が多くて難しかった…。


<今日の英語>−電話での定番表現−

Please don't hang up. 電話を切らないで下さい。
I'll just put you on hold. そのままお待ち下さい。
Can I call you back later? 後でかけ直してもいいですか?
Can you put me through? 転送してもらえますか?
When shall I give you a ring? いつお電話しましょうか?
It's great to hear from you. お電話ありがとうございます。

電話ネタは何度かやってる気がするけど、やっぱり仕事でかかってくると困るので…


さて。連休残りはUK内観光に行く予定。天気がよいといいのだけども。


ではでは。

.

【旅行】 オランダ(アムステルダム) その2(最終日)

アムス2日目。今日も快晴なり。

朝食はお馴染みのメニュー。このホテルはゆで卵があるのがGood!


暖かい日差しが差し込む中、美味しく頂いて、部屋に戻って身支度を整えチェックアウト。
ホテルの外観はこんな感じ。面白い造り。


今日は平日なので、通勤中の方々が。アムスは 自転車天国 なので自転車がビュンビュン走る。
自動車道よりも自転車道の方が総距離が長いんだとか…


とりあえずホテルのすぐ近くにある国立美術館に向かう。この4月13日にリニューアルオープンしたばかりらしい。
このあたり一帯は幾つかの美術館や博物館、コンサートホールなどが集まっているエリア。そして真ん中に大きな公園。

ゴッホ博物館もこのエリア。ただし残念ながら今は改装中で閉鎖されている。
代表的なものは別の美術館で展示されているようなので後で行ってみようと思う。


これが国立美術館。そして目の前には「I amsterdam」のオブジェが。よっぽどこのキャッチフレーズ気に入ってるんだな。


改装したての中は確かに綺麗で近代的。開館時間から間もないというのに既にチケット売り場には長蛇の列。
15分ほど並んでチケット購入。ここはI amsterdamカードでは入れず。(見せると割引になる)

なかは絵画や彫刻などが並ぶ。

一番驚いたのはコレ。

そう、 出島 である。日本史でならった長崎の出島。
江戸の鎖国時代、唯一交流を許されたのがオランダであったという歴史的背景をすっかりわすれていた。
教科書でしかみたことなかったけど、模型を見る限り本当に小さなエリアだったんだなということがわかる。

そしてオランダの画家と言えば彼です。


かの有名な ファン・ゴッホの自画像

世界的に有名なので、館内屈指の人だかりだった。


この美術館で一番の見所は17世紀の画家レンブラント・ファン・レインの作品、夜警


この絵は巨大さ(縦3メートル63センチ、横4メートル37センチ)、光と影の効果的な使用、そして当時は不動の姿勢で描かれた軍隊や自警団の集団肖像画に動きの要素を取り入れたことで有名とされているが、
この絵の本当の存在意義は別のところにある…とされている。

これがこの絵のエリアに置かれている説明書。


そう、ダヴィンチ・コードのように、絵の中に色々な意味が暗示されている と言われているのだ。

例えば全体的に暗く描かれているこの絵の中で、光が当たっているのは3人だけ。中央の男性2名はまだわかるとして左奥の女性にも強い光が当たっている。
一人だけこの絵に相応しくないような美しいこの女性は誰なのか、またよく見るとこの女性は腰にニワトリを吊り下げているのだが、なぜそんなものを持っているのか…等々。
ダヴィンチの「最後の晩餐」なども暗示の多い作品と言われるが、同じようなもののようだ。


他にもフェルメール、ハルス、ロイスダール等、数々の有名作品を鑑賞し、美術館をあとにする。
次なる目的地は運河クルーズ。ハイネケンエクスペリエンス前から出てるものは、アムステルダムカードで乗車可能。

低い橋の下をくぐりながら進むので、こんなぺっちゃんこなボート。


中はこんな感じ。英語のガイドを聞きながら運河をぐるり1周約1時間の旅。


昨日も書いたが、運河の両サイドにはハウスボート。奥の方までズラッと並んでいる。


初夏の日差しを浴びながらアムスの街並みを低い視点で楽しんだ後は、陸に戻ってランチタイム。
ハイネケンオフィシャルショップ近くのカフェで、オランダ名物のクロケッタ(コロッケ)とハイネケン


のんびりとお腹も膨れたところで次はエルミタージュ美術館ゴッホ博物館から代表作が移動展示されている。


中は写真撮影禁止だったので撮れなかったが、ひまわりとか有名どころが数十点。

驚いたのは、ゴッホが日本絵画から多大な影響を受けていた という事実こと。
仮設ブースなのに、日本画からどれほど影響を受けていたかについて数部屋用意されていた。
特に歌川広重の作品が好きだったようで、 有名な錦絵「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」や「梅の花」を忠実に模写した作品を残している。
日本絵画に憧れていたという説明文を見て、胸を張って歩きたくなったのは言うまでもない。

たっぷりと目の保養をした後に向かったのは、更なる目の保養を求めてダイヤモンド加工工場。オランダはダイヤモンドの加工で有名なのだ。


向かう途中で路上マーケットに遭遇。ヨーロッパってどこの国に行ってもマーケットがあるね。


もう一つ、アムスの街で面白いなと思ったのはこの車。超小型車でまさに「足」という感じ。


で、ダイヤモンド工場。GASSANという会社で、世界初の121面カットを実現させたらしい。


ココは研磨の工程を見学でき、工場直販価格でダイヤの購入もできる。見学は無料。
もちろん、ダイヤを買う気はないのだが、研磨工程はなかなか他では見る機会がなさそうなので、ふらりと立ち寄ってみた。

敷地内には沢山の観光バス。
乗っているのは…やっぱり中国人の団体ばかり。景気がいいねえ…

受付も団体客でごった返していて、危うく中国人のツアー客に間違われてしまうところだった。

受付で日本人であることを伝えると、日本人のスタッフが迎えに来てくれた。各国の担当者がいるらしい。


そして、その人の口から開口一番。

「本日はどのような品をお探しで…」



…!!!

いや、買う気は全然ないんですけど…。ナニこの雰囲気。


とりあえずその場は適当にごまかして2階へ上がる。そして通されたのは…個室。
その部屋にも日本人の女性がいて、ダイヤモンドに関する知識の説明をしてくれるという。

4C(カラット、カラー、カット、クラリティ(透明度))や、カットの面数による違いに始まり、それぞれのランクのダイヤのサンプルを見せてくれたり…

「例えばこれなんかはピアスにするととても素敵なんですよ。ほら、こんな感じで。」

と、サンプルダイヤをはめ込んだピアスを耳にあてる店員さん。


ええ、はい…確かに素敵ですねえ…



非常に気まずい空気が流れたが、ベテラン店員さんは雰囲気を察してくれたらしく、話題はオランダでの生活について等に流れていった。
こちらがロンドン在住という話をしたので、食いついてきてくれた。ホワイトアスパラの話とか。

打ち解けてきたので、正直に今日は研磨工程の見学メインできた旨を伝えると、すぐに先程の担当者を呼んでくれて案内してくれた。
本来は専門の担当者の人から説明という形になるらしいが、とにかく団体客で一杯なので、その人がそのまま説明してくれた。

これがダイヤのカットの過程を表した模型。左から右へと面が増えていく。


一番左のは大きいね。ほぼ2倍に近いダイヤからカットし始めるのか…
最初にカットした部分でも十分大きそうなので、その切れ端下さい と言ってみたがダメだった。
当たり前か。パンの耳とは違うよね。

ダイヤは世界一硬い物質なので、削るために使うのもダイヤ。
ダイヤパウダーを塗しつつ、少しずつ少しずつ削っていく。

GASSAN社オリジナルの121面カットは、確かに綺麗だった。もし機会があれば見てみて下さい。


無事に研磨工程も見終えたので工場を出る。出口直前ではデパートの貴金属売り場のようなエリアが。商魂たくましい。
どさくさに紛れて時計とかダイヤに関係ないモノも売ってるし。買う人がいるんだろうけど。


これでアムスで見るべきものは一通り見たので、空港へ移動。
麻薬臭い街ともこれでお別れだ。

オランダは麻薬が合法というのは有名な話だが、本当に街中で普通に吸っている
麻薬が吸えるカフェも沢山あって、ちょっと路地に入れば明らかに普通のカフェでなさそうな薄暗い店が並んでる。

「カフェ」というのは普通のカフェで、「コーヒーショップ」と書かれているのは麻薬の吸える店なんだとか。
知らないと普通に入ってしまうぐらい、完全に溶け込んでいる。


さて、ここで疑問に思われるであろうことは
何故麻薬の匂いがするということがわかるのか
であろう。
お前は吸ったことがあるのかと。

自分も実際に来てみるまでは、先輩の話等を聞いていてそう思っていた。吸ったことないんだからわからないだろうと。
しかし、それは間違っていた。

道行く人が煙草(に見えるモノ)を吸っているのだが、その煙から漂う匂いは明らかにタバコのそれではない。
…ということに一度気づいてしまうと、あとはその匂いがするところは、「あ、誰か麻薬やってるな」と検知できるようになる。


合法と言っても何でもOKなわけではなく、ソフトドラッグ(主にマリファナ)に限られている。
さらに1日5グラムまで、かつ個人的な使用に限って等、厳しいルールが設けられている。

ヘタに禁止すると、「怖いもの見たさ」的な感覚で若者が手を出してしまうという部分もあるし、
実際アメリカ等の国々に比べると麻薬の使用者数は非常に少ないという調査結果も出ているようだ。

アルコールやタバコ(ニコチン)だって一種の麻薬みたいなものだし、自分の国で禁止されているものが世界のどこでもダメなものという認識は持たないほうがいいね。
イスラム教徒からしたらアルコールを飲む日本人は極悪人ってことになるしね。

オランダでは飾り窓という通称で有名な売春制度も合法だが、それも同じような観点からなんだろう。


さて、そんなこんなで電車に乗り込む。工事は終わっているので、空港まで電車で一本だ。
アムステルダム中央駅は、とにかくやたらと縦に長い駅で、1つのホームに2つ電車が止まれるほど。1番ホームにAとBがあり、前半分と後ろ半分のことだった。


空港内で夕飯。帰りもイージーなので指定席。おかげで空港でゆっくりできる。これはいい制度だと思う。
BARでラザニアとビール。ビールはBeer of this monthになっていた地ビール。かなり甘い。


帰りのフライトも順調で、入国審査もスムースだった。
予定よりも1時間近く早くシャトルバスに乗って帰宅。スタンステッド空港もあと何回行く機会があるのかなあ…


晴天に恵まれて十分にアムスを堪能した2日間だった。
食事も美味しかったし、街も綺麗だし、住みたいなと思える街だったな〜。またいつか行きたいね。


次の旅行はスペイン(マドリッド)⇒ポルトガルポルト)の予定。これで西欧主要国は概ね制覇だ!


ではでは。

.

【旅行】 オランダ(アムステルダム) その1

今回はオランダはアムステルダムへのチューリップ観賞とハイネケン・エクスペリエンスへの1泊2日の旅。

飛行機は今回はイージージェット。いつも通りスタンステッド空港からの出発。
1泊しかないのでなるべく早い飛行機を、と朝7時出発の便。

4時半位のシャトルバスで最寄駅前から空港へ移動。
昨日は快晴の中テニスとゴルフの練習に行ったので朝起きるのが辛かった…

最近イージージェットは自由席でなく席が指定されるようになった。
試験運用らしいが、おかげで出発前に30分もゲートの前で並ぶという愚行をしなくて済むのはありがたい。

ほぼ定刻に出発し、アムステルダムまでは約50分のフライト。
時差が1時間あるので、時計的には2時間弱経つことになる。

到着はヨーロッパのハブ空港の1つ、スキポール国際空港。格安航空にしては珍しくまともな空港に着く。まあ他に空港がないからだろうけど…


わかりやすい案内板や、動きやすいターミナルの造り、さらに乗り継ぎ時間を飽きることなく過ごすことができる充実した施設で 世界No1空港 との評価もある。
確かに設備は充実していて、それでいて迷うような造りではなくわかりやすい。便利そうだなと感じた。


ただ…


これだけ広いのに ツーリストインフォメーションのカウンターが2つしかない のはいただけない!

着いてすぐに向かったのに既に長蛇の列で30分位待たされた。


ここで購入したかったのは I amsterdam card というふざけた名前のアムステルダム観光カード。
例によって市内の公共交通が乗り放題になったり、博物館や美術館などの観光名所が無料もしくは割引になる。


ただ、アムスは結構高くて48時間券で50ユーロ位した。2人分で100ユーロ超え。元を取らねば。
左側の青いカードが交通機関用のカードで、紙でできているがチップが埋め込まれていて、Suicaのようにタッチで通ることができる。ハイテクだね。


一緒にキューケンホフ公園までの往復バスと入場券がセットになったチケットも購入。
チューリップ畑で世界的に有名なこの公園へは、アムスの街中から行くよりも空港から行った方が早い。バスで20分位で着く。

バスはUKやアイルランドとは違い2階建てバスではない。空港からは10分おき位の頻度で出ているのでとても便利。


そしてやってきましたキューケンホフ。
32ヘクタールの広さを誇る公園内には、15kmの遊歩道とともに約700万もの花が咲いている。
トップシーズンなのでツアー客を中心に大量の観光客で溢れかえっていた。


今年は本当に寒かったので咲き具合が心配だったが、最近の暖かさのお陰か、こんなに綺麗に咲き乱れていた。


花と池という自然に、人工的な白いオブジェ。沢山撮った中で一番好きなカット。


PEN2の方のポップアートという機能を使って、鮮やかさを増してアップで1枚。


そしてオランダと言えば風車。公園内にも1台だけだが風車が建っていた。


花に囲まれたカフェで昼食。
ちょっとちゃっちくて観光地っぽい感じの料理だけど、雰囲気がいいからそれでOK。

ポテトはオランダ名物のパタッチェ・メットと言うもので、フライドポテトのマヨネーズ添え。お供はもちろんハイネケン


2時間位のんびりと過ごし、空港へ戻る。

空港からアムスまでは電車で15分ほど…のはずなのだが、運悪くこの週末は工事をしているようで、代替バスで途中駅まで移動となった。
ちなみに空港から市内までの移動はI amsterdamカードには含まれていない。

バスから鉄道に乗り換えてアムステルダム中央駅に到着。

立派な駅ビル。東京駅に似てるな〜と思っていたら、本当に 東京駅のモデルになった駅 だった。


そして駅前で見つけた こんなモノ を抱えた人。何がしたいんだ…(笑)


街を歩きながら再びパタッチェ・メット。駅前から伸びる大通り沿いにある有名なお店。
調子に乗ってLサイズ(2人で)を頼んだが、ちょっと無理し過ぎた感が…


大通りをそのまま歩いていくと王宮など色々な見所が。


地図を見ながら歩いてハイネケン・エクスペリエンスを目指していたが、本の右ページと左ページで別のエリアを示していたことが発覚し、徒歩を断念。
アムステルダムカードを駆使して、トラムに乗って向かう。

そしてやってきました、ハイネケン・エクスペリエンス。現在建物の外装を工事中でちょっと見つけづらかった。


過去の2つ(カールスバーグギネス)に比べ、体験型のアトラクションが多いのが特徴。

麦をかき混ぜる体験ができたり…


サーバーでビールを注ぐバーチャル体験ができたり。


他にも合成写真や合成動画を撮ってメールで送れたり、好きなメッセージを入れたラベル付きのビールが作れたり…
もちろん、会社の歴史や製造工程などお馴染みの内容もあるけど、エンターテイメント性では一番だった。

そしてハイネケンと言えば、UEFAチャンピオンズリーグのスポンサー。


ツアーの最後はもちろん試飲!
ハイネケンはやや甘めのフルーティな味わいで、女性には人気が高そう。個人的にはギネスやカールスバーグの方が好きかな。


冷たいビールを楽しみながら次にどこに行こうかな〜と地図を眺めていたところ、隣で飲んでた兄ちゃんが
「この辺に住んでるから行きたいところがあるなら教えてあげるよ」
と声をかけてきた。

とりあえず街の中心部に戻りたかったので、どうやって帰るのが一番いいか聞くと、

「歩くのが一番だね!だって今日は天気がいいから!」

と爽やかな返事。

アムス在住のトルコ人で、5年程住んでいるという。
徒歩で向かう道を教えてくれる途中で、「あ、ここが俺のオフィスね」と紹介するお茶目さも。

一緒に写真も撮ってくれて、後でメールで送ってくれるとのこと。


1パイント半飲み干して、街に戻る。歩きをすすめられたが正直しんどいのでトラムに乗る。

目的地はハイネケンのオフィシャルショップ。
工場内にもショップはあるのだが、あまり大きくなく、街中にショップがあり、チケットと一緒にもらったクーポンで記念品がもらえるということなので行ってみた。


ギネスの黒に対して、ハイネケンは緑。
品数の多さやデザイン性はギネスの方が洗練されていたが、スポーツバッグが意外と格好よく、しかもあまり高くなかった(40ユーロ)ので思わず購入。


帰国まで3ヵ月を切ってきたため、50ユーロ買えば免税が効くので、嫁さんのTシャツやソムリエナイフなどを足して免税申請書を作ってもらう。
EU国内は最後にEUを出るときに申請すればOK。自分の場合はもちろんUKで申請することになる。


ちなみに、このオフィシャルショップの近くにはオランダの名門、アヤックスFCのエクスペリエンスもある。
グッズも売っていたが、あまりいいものはなく素通り。


次に向かったのはアンネ・フランクナチスに捕まる前に住んでいた家。
大人気観光地で、いつも大行列。事前予約もできるのだが、直前では一杯で不可。早目の予約がおススメ。


移動式本棚の裏に隠し扉があり、そこから繋がる上層階で家族でひっそりと2年間も過ごしていたというのだから驚きだ。
しかし戦争終結の直前に見つかってしまい、先日行ったアウシュビッツ収容所に連行されてしまう。
有名なアンネの日記はこの家に住んでいた頃から書いていたもので、収容される際にも持っていった。

収容後、チフスにかかって姉と一緒に亡くなってしまうのだが、あと数か月隠れていることができていたら助かっていたはず。運命なのか。


家の前にはアムス名物の運河が流れる。


川の両サイドには、ハウスボートが並ぶ。船の中で普通に生活している人が沢山いる のだ。

申請すれば電気や上水道もちゃんと届くようになるという。ガイドブックには内部の写真も載っているが、結構快適な生活が送れそうな立派な家だった。
敢えて「上水道」に限定されているのは、下水は垂れ流しなのかな…


近くには西教会。17世紀の建物でアムスで最も高い85メートルの塔を擁する。
この教会の鐘の音をアンネも聞いていたのだ。


そうこうしているうちに大分いい時間になったので、夕食へ。
ガイドブックに載っていて、かつアムステルダムカードで割引の効くレストランへ。

ホテル内にあるレストランで、なかなかいい雰囲気。生憎満席だったが、併設されているBARで飲みながら待つことができた。
ビールはもちろん、ハイネケン


結構すぐに席が空いたので移動。
アムステルダムカード保持者だけが頼めるオランダ伝統料理のセットメニューがあったのでそれを注文。

前菜はオランダ産牛肉のカルパッチョ。さっぱりとして美味しい。


メインは肉の煮込みとマッシュポテト。オランダは煮込み料理が有名。


そしてデザートはパンケーキ。一口サイズで甘すぎず、食後にはちょうどいい。


満足しているところに会計でもうひと驚き。
もともとアムステルダムカードがないと頼めないと書いてあるのに、アムスカードで表示価格より更に25%OFF。
最初から割引後の値段書いておけばいいのでは…

何だか凄くお得な気分になって、ホテルに向かう。

ホテルはハイネケンエクスペリエンスの近くなのでトラムに乗車。
アムステルダムカードに付いてくる乗り放題券はここにかざす。


アムスのホテルは高めの料金設定で、中心部はなかなかのお値段。
トラムが縦横無尽に走っているので、多少離れていても便は悪くないのでおススメ。

ホテルは細長い一軒家を4つ並べたような造りで、受付の建物から客室までは一度外に出る必要がある。
エレベータももちろんなく、4階の部屋まで到達するのは、一日歩き回った足にはしんどかった…

部屋は至ってシンプル。まあ寝るだけなのでこれで十分。


シャワーを浴びて就寝。明日はリニューアルオープンしたばかりの国立美術館や運河クルーズに行く予定。


では。

.