【旅行】 オランダ(アムステルダム) その2(最終日)

アムス2日目。今日も快晴なり。

朝食はお馴染みのメニュー。このホテルはゆで卵があるのがGood!


暖かい日差しが差し込む中、美味しく頂いて、部屋に戻って身支度を整えチェックアウト。
ホテルの外観はこんな感じ。面白い造り。


今日は平日なので、通勤中の方々が。アムスは 自転車天国 なので自転車がビュンビュン走る。
自動車道よりも自転車道の方が総距離が長いんだとか…


とりあえずホテルのすぐ近くにある国立美術館に向かう。この4月13日にリニューアルオープンしたばかりらしい。
このあたり一帯は幾つかの美術館や博物館、コンサートホールなどが集まっているエリア。そして真ん中に大きな公園。

ゴッホ博物館もこのエリア。ただし残念ながら今は改装中で閉鎖されている。
代表的なものは別の美術館で展示されているようなので後で行ってみようと思う。


これが国立美術館。そして目の前には「I amsterdam」のオブジェが。よっぽどこのキャッチフレーズ気に入ってるんだな。


改装したての中は確かに綺麗で近代的。開館時間から間もないというのに既にチケット売り場には長蛇の列。
15分ほど並んでチケット購入。ここはI amsterdamカードでは入れず。(見せると割引になる)

なかは絵画や彫刻などが並ぶ。

一番驚いたのはコレ。

そう、 出島 である。日本史でならった長崎の出島。
江戸の鎖国時代、唯一交流を許されたのがオランダであったという歴史的背景をすっかりわすれていた。
教科書でしかみたことなかったけど、模型を見る限り本当に小さなエリアだったんだなということがわかる。

そしてオランダの画家と言えば彼です。


かの有名な ファン・ゴッホの自画像

世界的に有名なので、館内屈指の人だかりだった。


この美術館で一番の見所は17世紀の画家レンブラント・ファン・レインの作品、夜警


この絵は巨大さ(縦3メートル63センチ、横4メートル37センチ)、光と影の効果的な使用、そして当時は不動の姿勢で描かれた軍隊や自警団の集団肖像画に動きの要素を取り入れたことで有名とされているが、
この絵の本当の存在意義は別のところにある…とされている。

これがこの絵のエリアに置かれている説明書。


そう、ダヴィンチ・コードのように、絵の中に色々な意味が暗示されている と言われているのだ。

例えば全体的に暗く描かれているこの絵の中で、光が当たっているのは3人だけ。中央の男性2名はまだわかるとして左奥の女性にも強い光が当たっている。
一人だけこの絵に相応しくないような美しいこの女性は誰なのか、またよく見るとこの女性は腰にニワトリを吊り下げているのだが、なぜそんなものを持っているのか…等々。
ダヴィンチの「最後の晩餐」なども暗示の多い作品と言われるが、同じようなもののようだ。


他にもフェルメール、ハルス、ロイスダール等、数々の有名作品を鑑賞し、美術館をあとにする。
次なる目的地は運河クルーズ。ハイネケンエクスペリエンス前から出てるものは、アムステルダムカードで乗車可能。

低い橋の下をくぐりながら進むので、こんなぺっちゃんこなボート。


中はこんな感じ。英語のガイドを聞きながら運河をぐるり1周約1時間の旅。


昨日も書いたが、運河の両サイドにはハウスボート。奥の方までズラッと並んでいる。


初夏の日差しを浴びながらアムスの街並みを低い視点で楽しんだ後は、陸に戻ってランチタイム。
ハイネケンオフィシャルショップ近くのカフェで、オランダ名物のクロケッタ(コロッケ)とハイネケン


のんびりとお腹も膨れたところで次はエルミタージュ美術館ゴッホ博物館から代表作が移動展示されている。


中は写真撮影禁止だったので撮れなかったが、ひまわりとか有名どころが数十点。

驚いたのは、ゴッホが日本絵画から多大な影響を受けていた という事実こと。
仮設ブースなのに、日本画からどれほど影響を受けていたかについて数部屋用意されていた。
特に歌川広重の作品が好きだったようで、 有名な錦絵「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」や「梅の花」を忠実に模写した作品を残している。
日本絵画に憧れていたという説明文を見て、胸を張って歩きたくなったのは言うまでもない。

たっぷりと目の保養をした後に向かったのは、更なる目の保養を求めてダイヤモンド加工工場。オランダはダイヤモンドの加工で有名なのだ。


向かう途中で路上マーケットに遭遇。ヨーロッパってどこの国に行ってもマーケットがあるね。


もう一つ、アムスの街で面白いなと思ったのはこの車。超小型車でまさに「足」という感じ。


で、ダイヤモンド工場。GASSANという会社で、世界初の121面カットを実現させたらしい。


ココは研磨の工程を見学でき、工場直販価格でダイヤの購入もできる。見学は無料。
もちろん、ダイヤを買う気はないのだが、研磨工程はなかなか他では見る機会がなさそうなので、ふらりと立ち寄ってみた。

敷地内には沢山の観光バス。
乗っているのは…やっぱり中国人の団体ばかり。景気がいいねえ…

受付も団体客でごった返していて、危うく中国人のツアー客に間違われてしまうところだった。

受付で日本人であることを伝えると、日本人のスタッフが迎えに来てくれた。各国の担当者がいるらしい。


そして、その人の口から開口一番。

「本日はどのような品をお探しで…」



…!!!

いや、買う気は全然ないんですけど…。ナニこの雰囲気。


とりあえずその場は適当にごまかして2階へ上がる。そして通されたのは…個室。
その部屋にも日本人の女性がいて、ダイヤモンドに関する知識の説明をしてくれるという。

4C(カラット、カラー、カット、クラリティ(透明度))や、カットの面数による違いに始まり、それぞれのランクのダイヤのサンプルを見せてくれたり…

「例えばこれなんかはピアスにするととても素敵なんですよ。ほら、こんな感じで。」

と、サンプルダイヤをはめ込んだピアスを耳にあてる店員さん。


ええ、はい…確かに素敵ですねえ…



非常に気まずい空気が流れたが、ベテラン店員さんは雰囲気を察してくれたらしく、話題はオランダでの生活について等に流れていった。
こちらがロンドン在住という話をしたので、食いついてきてくれた。ホワイトアスパラの話とか。

打ち解けてきたので、正直に今日は研磨工程の見学メインできた旨を伝えると、すぐに先程の担当者を呼んでくれて案内してくれた。
本来は専門の担当者の人から説明という形になるらしいが、とにかく団体客で一杯なので、その人がそのまま説明してくれた。

これがダイヤのカットの過程を表した模型。左から右へと面が増えていく。


一番左のは大きいね。ほぼ2倍に近いダイヤからカットし始めるのか…
最初にカットした部分でも十分大きそうなので、その切れ端下さい と言ってみたがダメだった。
当たり前か。パンの耳とは違うよね。

ダイヤは世界一硬い物質なので、削るために使うのもダイヤ。
ダイヤパウダーを塗しつつ、少しずつ少しずつ削っていく。

GASSAN社オリジナルの121面カットは、確かに綺麗だった。もし機会があれば見てみて下さい。


無事に研磨工程も見終えたので工場を出る。出口直前ではデパートの貴金属売り場のようなエリアが。商魂たくましい。
どさくさに紛れて時計とかダイヤに関係ないモノも売ってるし。買う人がいるんだろうけど。


これでアムスで見るべきものは一通り見たので、空港へ移動。
麻薬臭い街ともこれでお別れだ。

オランダは麻薬が合法というのは有名な話だが、本当に街中で普通に吸っている
麻薬が吸えるカフェも沢山あって、ちょっと路地に入れば明らかに普通のカフェでなさそうな薄暗い店が並んでる。

「カフェ」というのは普通のカフェで、「コーヒーショップ」と書かれているのは麻薬の吸える店なんだとか。
知らないと普通に入ってしまうぐらい、完全に溶け込んでいる。


さて、ここで疑問に思われるであろうことは
何故麻薬の匂いがするということがわかるのか
であろう。
お前は吸ったことがあるのかと。

自分も実際に来てみるまでは、先輩の話等を聞いていてそう思っていた。吸ったことないんだからわからないだろうと。
しかし、それは間違っていた。

道行く人が煙草(に見えるモノ)を吸っているのだが、その煙から漂う匂いは明らかにタバコのそれではない。
…ということに一度気づいてしまうと、あとはその匂いがするところは、「あ、誰か麻薬やってるな」と検知できるようになる。


合法と言っても何でもOKなわけではなく、ソフトドラッグ(主にマリファナ)に限られている。
さらに1日5グラムまで、かつ個人的な使用に限って等、厳しいルールが設けられている。

ヘタに禁止すると、「怖いもの見たさ」的な感覚で若者が手を出してしまうという部分もあるし、
実際アメリカ等の国々に比べると麻薬の使用者数は非常に少ないという調査結果も出ているようだ。

アルコールやタバコ(ニコチン)だって一種の麻薬みたいなものだし、自分の国で禁止されているものが世界のどこでもダメなものという認識は持たないほうがいいね。
イスラム教徒からしたらアルコールを飲む日本人は極悪人ってことになるしね。

オランダでは飾り窓という通称で有名な売春制度も合法だが、それも同じような観点からなんだろう。


さて、そんなこんなで電車に乗り込む。工事は終わっているので、空港まで電車で一本だ。
アムステルダム中央駅は、とにかくやたらと縦に長い駅で、1つのホームに2つ電車が止まれるほど。1番ホームにAとBがあり、前半分と後ろ半分のことだった。


空港内で夕飯。帰りもイージーなので指定席。おかげで空港でゆっくりできる。これはいい制度だと思う。
BARでラザニアとビール。ビールはBeer of this monthになっていた地ビール。かなり甘い。


帰りのフライトも順調で、入国審査もスムースだった。
予定よりも1時間近く早くシャトルバスに乗って帰宅。スタンステッド空港もあと何回行く機会があるのかなあ…


晴天に恵まれて十分にアムスを堪能した2日間だった。
食事も美味しかったし、街も綺麗だし、住みたいなと思える街だったな〜。またいつか行きたいね。


次の旅行はスペイン(マドリッド)⇒ポルトガルポルト)の予定。これで西欧主要国は概ね制覇だ!


ではでは。

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