イングランド対ウクライナ

火曜日。今日の目玉は夜のイングランドウクライナ@ウエンブリー観戦。

仕事を定時で切り上げ、一旦帰宅。
テニス仲間の車で向かうことになっている。

20時キックオフなので18時半に迎えに来てもらう予定だったが、道が混んでいるということで途中まで歩いて向かい途中で合流。

オリンピックの時は地下鉄で行ったので、車は初めてになる。
地下鉄の時は、行くのはそれほど問題ないが、帰りが大渋滞になってしまって、例の 警察馬 の出番になることはわかっている。


少なくともオリンピックの時は車がスムースだったと聞いていたが、やはりオリンピックとは客層が違い慣れた地元民が多いのか、まずまずの渋滞っぷり。
それでも試合開始30分前位にはスタジアムに入ることができた。

駐車場はオフィシャルのものもあるが、周辺にも便乗商売で貸し出しているところが沢山ある。
料金はオフィシャルが30ポンドで周辺だと20ポンドが相場。


スタジアムの雰囲気もオリンピックの時とは一味違う。
オリンピックの時はコスプレやら何やらで「イベント」的な空気が少なからずあったが、
W杯予選は「戦い」であり、殺伐とした雰囲気 だ。


どれぐらい殺伐としているかというと、陸軍が国旗をもって歩いている位。


まあそれは冗談だが。何故軍隊の出番だったのかは不明。


ただ、前にも書いた通り、現在のイギリスのサッカースタジアムでは座席でアルコール類を飲むことは禁止されている。
また、座席も全て指定席になったので、一時期騒がれた「フーリガン」のような荒れたサポーターの姿を見かけることはあまりなくなった。


座席にはコレオグラフィ(みんなで色のついたシートを持って模様を作るアレ)用のシートが置いてあり、
国家(God Save The Queen)斉唱時に掲げて下さいとのこと。

実際の形は単なるシートではなく、ハリセンのようになっていて、試合中はこれを叩いて音を出して盛り上げろということらしい。
場所はゴール斜め裏の1階で、結構いい席だった。


予選も始まったばかり、かつ平日の試合ということで上層席を中心に空席も結構あったが、それでも 観客数は68,000人超 だ。
最大収容人数90,000人のスタジアムなので、22,000人分空いていれば空席が見えても仕方がないのかも。


ちなみに、日本のサッカー専用スタジアムで最大収容人数を誇るのは我らが浦和レッズのホーム、埼玉スタジアム
しかしその収容人数は最大で63,700人でしかない。30,000人近い開きがある。
(サッカー専用でなく、陸上トラックなども含めた屋外多目的競技場としては、日産スタジアムの72,327席が最大)


試合は開始直後に激しい攻防。どちらもゴール前に迫るスリリングな展開が続く。

そんな中、デフォーがペナルティエリア外から見事なミドルシュートを突き刺して先制!
…と思いきや、直前のプレーでファールを取られて無効になった。家で録画を観たけど、あれはファウルじゃないような…


その後は膠着状態になり、ボールを持つイングランド、奪ってカウンターのウクライナという予想通りの展開に。

そもそもイングランドもカウンター型のチームであることに加え、今日はルーニーウォルコット、テリーなどの主力数名が不在。
中盤バイタルエリアに全然ボールが入らず、同じことの繰り返し。

ただし、そんな中で一際目立つのは、 ジェラードのロングパス


「糸を引くような」というのはよく言ったもので、ボールの弾道で白い線が見えるかのように鋭く真っ直ぐなパスが次々と飛ぶ。
蹴られたボールが「重そうに」見えたのは初めてかも。"ドスン"と音がするような感じ。

日本だと中村俊輔のロングパスは綺麗だったけど、あの「重さ」はなかったなあ…。
さすが、あのモウリーニョが監督就任の度に欲しがった選手だけのことはあるね。
全て断った男気も含め、依然イングランドの魂であることに変わりはない模様。


そして試合が停滞してやや集中力が落ちた時間帯に、ミスからカウンターでウクライナの完璧なミドルシュートが決まって、まさかの失点。
静まり返るスタジアム。

ルーニーに代わって10番を付けるクレバリー
どフリーのシュートを「キーパーにぶつける」(止められるではなく自らぶつけるが正しい表現)という
失態を犯した直後だったのがまた意気消沈度を高めた気がする。


結局前半はそのまま終了。

ハーフタイムには皆スタンド裏でビールを買って盛り上がる。こちらも負けずにビールで乾杯☆


後半開始時の選手交代はなし。
ホームで負けるわけにいかないイングランドが攻勢を強め、次々にゴールに襲いかかるが決定打にはならない。

マンUのウエルバックやチェルシースタンリッジなど攻撃的な選手を次々と投入。
ウクライナのDFに疲れが見え始めたその時、ペナルティエリア内で痛恨のハンドを犯し、PKを献上。

ランパードがこれを落ち着いて沈め、1-1の同点に。


これで押せ押せのイングランドだったが、得点の直後、攻守の要ジェラードが2枚目のイエローカードをもらい退場となってしまう。
しかし、ピッチを離れるときには大きな拍手が起こり、貢献度が高かったことを証明した。

試合終了直前にはマンオブザマッチの発表があり、最初に 間違って ジェラードの名前が出た時も大きな拍手が巻き起こった。
いくらなんでも退場した選手が選ばれることはなく、すぐにPKを決めたランパードの名前に訂正して発表されると、ブーイング。

いやいや、流石にブーイングはないだろう…(笑)ランパードが可哀想だ。


ジェラードの退場が響き、お互い決め手を欠いて、1-1で試合終了。
ホームでウクライナに引き分けはよくない結果。明日の新聞での評価はきっとよくないだろうなあ…


混むのが嫌だったのですぐにスタジアムを出たが、結局渋滞に巻き込まれてしまった。
大通りに出るまでに1時間弱。ただ、その後はスムースだったので、トータルで考えると電車よりやっぱりいいかも。

最寄駅近くのケンタッキーで夕食を食べ解散となった。


自宅に帰ると嫁さんの妹も合流済。今日のANA便でロンドン入りしたのだ。
3名は明日からフランスの方へ旅行に行かれる予定になっている。束の間の独身生活だな。


<今日の英語>−噂−

According to someone, : 〜によると
I overheard someone saying... : 〜が言っているのを聞いたけど
Apparently, : どうも〜らしい
I heard on the grapevine that... : 噂に聞いたけど
It seems/appears that... : 〜のように見える
...so I'm told. : ...と言われた。
I heard that... : ...と聞いた。


さて。明日は水曜日。オイル漏れから復帰した愛車を取りに行かねばならぬ。
久しぶりの週5日は長いねえ…。


では。

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