【旅行】エーゲ海クルーズ その3

火曜日。クルーズ3日目。

今日も昨日と同じようなスケジュール。7時半頃から朝食を食べ、デッキを散歩。
ちょうど朝日が昇る頃で、幻想的な一枚が撮れた。


カタコロン入港は13時頃なので、そこまでの間船内では色々なイベントが開催されている。
プールサイドでのバザールやエアロビクス、マッサージデモンストレーションなど。
フラフープを転がして椅子の間を通すというゲームも。


自分達も暇なので、嫁さんはビンゴ大会、自分は卓球大会に参加。
フロアは同じだが、時間が被ってしまったので夫婦別行動。

卓球は今日はシングルストーナメントで、時間になったら適当に参加したい人を集めてトーナメントを作って対戦。
11ポイント先取の1ゲームマッチでサービスは3本交代。まあ普通のルール。

卓球は小学校の頃に体育館に通い詰めるなど結構やっていたので、素人としては得意な方。

しかし…周りを見渡すと軽い気持ちで参加したことを後悔する位やる気に満ち溢れた人達ばかり。
皆半袖短パンでバリバリ運動系の恰好で、中には明らかに卓球のユニフォームと思わせる出で立ちの人も。
その中で一人 ジーンズにTシャツ というカジュアルスタイル…。何だかとても場違い間があっていたたまれなくなった。

初戦の相手はデカくてゴツいデービッド。
動きを見る限り、コイツは絶対経験者だな。素人が打つサービスではない。


ただし、そこは欧州人。日本の部活レベルにはほど遠く、自分でもなんとか対応できるレベル。
序盤はこちらのペースで進みリードを広げたが、デービッドも必至に立ち向かってくる。

そんなに真剣に勝ちたいと思っている人にこんな遊び半分の気持ちで相手をしていいのかと申し訳なくなったり…。

そうこうしているうちに気迫に押されて徐々に追い上げられてしまう。
10−8で先にマッチポイントを握ったものの、デービッドのスーパーキャッチもあり、10−10。遂に追いつかれてしまった。
最後は長いラリーの末、自分のショットがネットにかかり万事休す。初戦敗退となった。

しかし観客のおばさんに 「すごいclose match(接戦)でいい試合だったわね」 と褒められたのは嬉しかった。
その後のトーナメントは見ていないが、他にも中国人をはじめ、アジア系の猛者が沢山いたので鬼気迫るバトルが繰り広げられたことだろう。


負けたので嫁さんに合流。

ビンゴのレギュレーションは10ユーロで3枚のビンゴカードを買い、1枚のカードの全ての数字が揃ったら初めてビンゴとなる。
日本のように1列揃えばいいというものではなく、時間がかかる。
ただし、その分見返りはデカく、最初の40コール内でビンゴになれば何と 25,000ユーロ! 約250万円である。
その後はコール数に応じて徐々に賞金は下がっていくが、当たりさえすれば大きな金額になることは間違いない。

ちなみにこのビンゴは毎日1回やっていて、今までは室内だったこともありあまり盛り上がっていなかったが、今日はプールサイドということでなかなかの盛況だった。

合流して暫くして40コールが終わったが、該当者はなし。嫁さんのカードも全てまだ10個以上残っている感じ。

その後も全然ビンゴ者は出ず、どんどん数が読み上げられていく。
読み上げも英語はもちろん、ドイツ語、フランス語、イタリア語など複数言語で一気に読み上げるので、なかなか聞き取りづらい。
8が「エイタ」になったり、正直純粋な日本人には聞き取るだけで一苦労なレベル。


嫁さんのカードはいつになっても終わる気配がなかったが、後半になって 怒涛のヒット!
あれよあれよという間にリーチがかかり、1発はなかったが3発目で ビンゴ!!

まさかの当選者になってしまった。


満面の笑みでステージに向かう嫁さん。数字チェックの結果も問題なく、ステージ上で観客の拍手喝采を受ける。
欧米人のこういう盛り上がりはいいね。

当選金額は160ユーロ。元手が10ユーロであることを考えると大喜びのレベル。
ちなみに昨日急遽買ったデジカメが157ユーロ。タダで買えたことになる。人生の「バランス」を感じないわけにはいかないね。

賞金はカジノの受付でもらえるらしい。現金支給だそうだ。


証明書にサインする際に、ビンゴに参加していた日本人が沢山集まってきて、
オバさんが 「代わりに書いてあげようか?」 といういかにも日本人的なギャグを飛ばす。

日本人のツアー客軍団が参加していたのだが、正直あの人達の中に先に当選者はいたんじゃないかと思う。
聞き逃しただけなんじゃないかと…。それくらい遅いビンゴだった。
まあラッキーだったということで。素直に喜んでおこう。

部屋に戻って一休みし、昼食へ。昨日に引き続きバイキングでパスタ&サラダメインの軽めのメニュー。


終了後、オプションツアーに向かう。
今日は古代オリンピック発祥の地としても有名なオリンピアの遺跡とワインの試飲ツアー。

ギリシャは実はワイン発祥の地とされており、古代ギリシア神話の12神のうちの一人がブドウの栽培方法とワインの製造方法をもたらしたとされている。

カタコロン港から見るムジカ号。今日も天気は快晴也。


昨日と同じように言語毎にグループに分かれバスに乗り込む。
今日は英語とドイツ語のミックスバス。ガイドさんは当然両方を順番に話して説明することになる。器用なもんだ。

今回はツアーにしたが、港の近くにはレンタカーやオリンピアへのシャトルバスも出ており、そちらの方が安く済むかもしれない。
もし行く人がいれば参考にして下さい。


オリンピアの遺跡はほぼ崩れてしまっていて、正直ローマの遺跡程の迫力はない。
ただし、オリンピアは紀元前の話、ローマ帝国は主に紀元後の話なので歴史が違う。


オリンピック会場となった競技場に立つと、古代人がレースに臨んだフィールドと同じ場所に立っているのか…と不思議な気持ちになった。



1時間半程見学し、ワイン試飲会場へ移動。かなり慌ただしい。
会場ではワインの他、ギリシャの典型的なつまみも用意され、それだけでお腹が一杯になるくらい。

白はスッキリと飲みやすく、赤は辛口でキレのある味。ワイン単体ではなく食事と一緒に飲むときは相性がよさそうだ。


軽く酔っ払ったところで店員さんによるギリシャダンス疲労があったり、観客を巻き込んでのダンス(ジェンカみたいなもの)もあったり。
遺跡が慌ただしかった割にこちらでは相当ゆっくりした。やることがなくなってバスの中で待つ位。

正直、ワインの方は余計だったかなと思う。スノークリスタルが売っているような土産物屋での買い物などもできなかったので、オリンピアの土産はなし。
ワインではなく、ショッピングとセットのツアーにすればよかったと少し後悔。


バスで港に戻り船の中へ。船の前に小さな免税店があったので、そこで水だけ買って乗船。水500mlで20セントだった。安っ!

今日のディナーはフォーマルデー。
男性は最低でもスーツ、女性はドレスなどを身に纏い、船上のパーティを楽しむ夜。


料理は前菜にスモークサーモン、サラダを挟んで魚介のスープ、ほうれん草を挟んだ生ハムパスタと続き、メインは野菜天ぷら。
ステーキ等ある中で、久しく食べてない 「天ぷら」 という響きに惹かれ敢えてチョイス!

…が、これが失敗。
出てきたのはサクサクの歯ごたえ…とは程遠いしっとりとしたフリッターのような謎の料理。
挙句、具材にもキュウリや人参、ブロッコリーなど、サクサク感の全然ないものばかりを選ぶので触感はグニャグニャ。

「イタリア人が作る天ぷら」 であることを、もう少し考慮すべきだった…


ただし、デザートのティラミスは絶品!流石本場だね。
やはり「イタリア人が作るイタリア料理」を食べないといけないと痛感した。


全体的なフォーマル度合は8割位かな…。レストランで食べずにビュッフェで済ます人もいるから微妙だが。
少なくともレストランに来ている人達はそれなりの恰好をしている人がほとんどだった。


今日は特別な日ということで、オシャレしたゲストを相手にするために沢山のカメラマンが船内のあちこちに待機していて、道行く人達を捕まえては写真を撮っていた。
これはもちろん後程買ってもらうためのもので、7階にあるフォトショップ前の展示場に展示されるのだ。

我々も一応獲ってもらった。まああまり買う気はないけど…。


しかし欧米人はスーツ、ドレスが似合うね。元々こっちの人達向けに作られたんだから当たり前なんだろうけど。日本の結婚式とはやっぱりレベルがちょっと違うわ。
日本人が対抗するには羽織袴に着物しかないな。ツアーで来ている女性で1名着物の方がいらっしゃったが、やはり似合っていた。


今日はショーもスペシャルで、開始前にはステージでダンスタイム。
会場に入るや否や、スタッフの女性に腕を出されたので思わず組むと そのままステージに連れて行かれてしまった
ダンスなんてまともにやったことはないが、とりあえずリズムを取ってステップを踏む。会場中の注目を浴びて恥ずかしかったわ…


その後は船長からのスタッフ紹介。各部門のマネージャークラスが一同に会してご挨拶。


メインのショーではオペラ歌手がスペシャルゲストとして登場。
流石の声量で、会場中に響き渡る歌声。これは凄い。昨日の男性も決して下手ではなかったが、この人に比べると見劣りしてしまうな。

大盛り上がりの中終了し、フォーマルナイトも終わりが近づく。


最後のイベントはミス・ムジカコンテスト。
その名の通りゲストの中から1番の女性を決めるわけだが…クルーズのミスコンと言うのは所詮場を盛り上げるための一環に過ぎず、若くて美しい人が選ばれるわけではないらしい。

会場にいた女性の中から、スタッフがピックアップして会場に候補として連れて行く。
ここで何とまたしても 嫁さんが指名されてステージへ。今日は随分とステージに縁があるらしい。

全部で15人程が選抜され、1次審査としてスタッフの女性一人との1対1での「カラみ」。
何をやってもよく、ここでインパクトを残せた人が決勝に残ることができる。


嫁さんは残念ながら予選敗退。
まあ決勝の3名はいずれも40台後半から50台位のおばさんなので、クルーズのメイン年齢層をターゲットにしているのだろう。

しかし問題はそこではなく、決勝に残った3名の中に、1名 芸人顔負けの強烈なキャラ をした日本人おばさんがいたことだ。
あまりに強烈過ぎて、もはや他の2人が太刀打ちできるレベルではない。

元々の順番では決勝2種目目は2人目として出てくるはずだったが、決勝1種目目でスタッフ側も空気を察したらしく、最後に登場した。
決勝の種目はセクシーアピール。椅子に座ったプレスリーに扮したスタッフ男性に対して自由にアピールする。

おばさんのアピールがあまりに強烈すぎて、会場は爆笑の渦。「日本人」のイメージを覆す大活躍で見事ミス・ムジカに選ばれた。
「フォーマルナイト」の最後に日付を跨いでいいものを見せてくれたおばさんに感謝したいね。



さて。明日は崖の上に建てられた家や教会で有名なサントリーニ島ペリカンがシンボルのミコノス島。
今までは昼過ぎの到着だったが、明日は朝7時半の到着でミコノス島出発は深夜12時過ぎというハードスケジュール。
早起きせねば。


では。

.