日本と海外の仕事上の違い

今日は月曜日。週末にはイースターがあるので、今週は水曜日までで業務は終わりとなる。
本当は木曜日までだけど、長期出張中の振休をくっつけて5連休にした。

まあイースターの話はまた今度ということで。


今朝もまたホームの掲示板と電車の表示が間違っていた。しかも今朝は2本続けて行きたい方向と違う電車が来て10分位待たされたわ。
電車の中ではいつもの無料新聞だけど、最近若干飽きがきている。

読んでもわからない単語も多いし、その場で調べることもできないから、何となく雰囲気で読み進めてるから…
もちろん推測することも大事だけど、どうせなら英辞郎を入れたKindleで単語力をつけながら通勤した方がいい気がしてきた。
スポーツ面はいつも同じような内容だし、政治欄は難しいしあまり興味ないし…
今読んでる本は面白いから、明日から暫く切り替えてみようかな。


引越大臣業務は先週でほぼ終えたので、今週は提案書2枚の作成。
提出先は2枚で微妙に異なるが、まずは何といっても英語の問題に尽きる。

もちろん、書いて書けないことはないけども、「提案書」という位だからそれなりにこだわって書きたい。
日本語であれば、箇条書きにしたり、体言止めにしたり、倒置法を使ったり、リズムを合わせたり…と色々意識して書く。
こんなブログを書く位だから、「文章を書く」ことに対するこだわりは、元々かなり強い方だと思う。


ところがこれが英語になった途端…。
日本の英語教育の弊害なのか、 英語で「箇条書き」にすること すら上手くできない。

どうしてもS+V+…という構成が頭に浮かんでしまう。
「〜すること」のような言い回しがすぐにアウトプットできない。
TO不定詞や動名詞を駆使して名詞句を作ればいいんだろうけど…。そういう作業に全く慣れていない。

結果としてものすごく時間がかかってしまう。非常に無駄な時間なように思えて仕方がない。
大事なのは提案書を作ることではなく、実際の作業のはずなのに…。何てもったいない時間なんだろうか。
何かいい本とかサイトを知っている人がいたら教えて下さい。


一旦英語の問題は置いておいて、出張から帰ってきてからここまで業務に携わってみて、日本と大きく違うと感じた点を。


それは、「人的リソースの弾力性」 である。


システム開発という仕事は、実質的に人がリソースの全てであり、そのため見積りも「○人月」(1人でやって何ヶ月かかるか)という単位で行われる。
仕事が増えれば人が沢山必要になるし、暇になればいらなくなる。

この「人の増減」に柔軟に対応できるかどうか(=弾力性があるかどうか)が、
長期的に見て、ビジネスを上手くやっていけるかどうかの大きなポイントになる。


日本の本社であれば、人が足りなくなれば比較的余裕のある他の部署からヘルプに来てもらったり、
ビジネスパートナー会社から人を派遣してもらうなどして、この「人の山谷」にある程度柔軟に対応することができる。

ところがこれが海外拠点の場合はそうはいかない。

何せうちの場合は拠点全員で高々50人程度の小さな所帯である。しかもそれぞれ専門が違い、近しいスキルを持っている人間は数名ずつだ。
さらに日本よりも「雇用」に関する法律は厳しく、
一度雇ってしまうと正当な理由がない限り解雇することは難しい


失業率は高い国なので、新規に雇うこと自体のハードルは高くないと思うが、増やせても減らせないとなると、やはり雇用に二の足を踏まざるを得ない。
暇になった途端に、単なるコスト要因にしかならないからだ。


結果として、仕事が増えると既存メンバーに負担がかかることになる。

現地採用のナショナルスタッフは、契約で業務内容が定められているので、
それ以外のことを依頼すると、契約違反になったり翌年度の契約更新時に給料アップを要求されたりしてしまう。


そうすると、どうしても悲しいかな 「会社の命令は絶対」 の精神が染みついている日本人スタッフにしわ寄せがいく。

こっちで働いていて、遅くまで残っているのは、どこの会社でも日本人ばかりである。


もちろん、そういう姿勢こそが "小国" 日本を世界屈指の経済大国に押し上げたのだろうとは思うが、
こっちの人達の生き方を見ていると、果たしてそれが本当によいことだったのかどうかは正直わからない。


過剰な価格競争、サービス競争の結果、街には大量生産大量消費が可能なチェーン店ばかりが溢れ、
昔ながらの地元に根付いた個性ある店の多くは、市場からの退場を余儀なくされてしまった。

趣ある建物で、今もその店独自の商品を提供し続けているようなPUBやレストランを見ていると、
そういう店が溢れていた時代も日本にもあったのになあということを懐かしく思い、
同時にその時代を社会人としてはあまり経験できなかったことを、とても残念に感じてしまう。


そういう意味では、自分の携わっているこのITという業界も、世の中を確かに便利にしているとは思うが、
様々なことが自動化されている裏では、人間同士の肌と肌でのコミュニケーションを奪ってしまっているよなあ…という罪悪感もあったりする。
何が正しいのかわからなくなるやね。


…おっと。何だか辛気臭い話になってしまった。

あまりに文化が違うので、感じることは多々あって。
こういうのは生活してみないと絶対わからなかったことなので、やっぱり来てよかったなと心から思うわけです。



写真は ウインブルドンテニスコートの目の前にあるゴルフコース
決して "テニスの街" というわけではないことがよくわかる。



明日は火曜日か。提案書を両方ともレビューしてもらわねば。
水曜までに仕上がるかしら。何とかしないと気持ちよく旅行に行けないからな。何とかしよう。



では。



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