【旅行】 ポーランド(アウシュビッツ) その1
有休を1日もらって日曜月曜でポーランドへ1泊旅行。
目的はズバリ アウシュビッツ収容所 へ行くこと。
やっぱり生きている上で一度は行っておいたほうがいいのではないかと思った次第。日本からだとなかなか行きづらいし…
ただ、嫁さんはそういうところは苦手なので、今回はトレーニー仲間との二人旅。
何故土日ではなく、日月なのかというと、アウシュビッツ収容所で 唯一の外国人公認ガイドの中谷さん の都合による。
唯一の「日本人」公認ガイドではなく、唯一の「外国人」公認ガイドである。
それがたまたま日本人だったということは、我々にとって非常に有難いことだ。
中谷さんについては明日実際にお会いしてから詳しく書くとして、
兎に角「アウシュビッツを見るならこの人に必ずガイドを頼め!」と誰もがおススメする有名人なのだ。
週末はやはり先約が多く、ちょうどいい時間は月曜日しか取れなかった。そのためわざわざ有休を取ってまで日月にしたのだ。
飛行機は格安航空・ライアンエアー。朝3時半位のシャトルバスでスタンステッド空港へ。
今回は1泊だけなので荷物もショルダーバック程度の超軽装。
ポーランド・クラクフ空港までは約2時間半のフライト。特に問題なく到着し、いつものファンファーレを聞くことができた。
流石にポーランドは寒く、まだまだ周囲には雪が残っている。
入国審査等々問題なく終え、インフォメーションで街の中心部への行き方を確認。
何せガイドブック等の情報が全然なく、ほぼ丸腰 で突っ込んだ。
トレーニー仲間が持ってるiPhoneとiPadが唯一の頼み。
中心部まではバスが出ているとのことで、バスに乗って移動。私営バスは1人 20PLZ(ポーランドズウォティ)(約600円)。
国自体はEUROに加盟しているが、通貨はまだ統一されていない。
30分程で中央駅前バス停留所に到着。街の北東の端に当たる。
明日の予定は決まっていても今日の予定は何も決まっていない。
とりあえず駅前にある大型ショッピングセンターへ行ってみる。
街並みは典型的な東欧の都市といった感じだが、このショッピングセンターだけが異常に綺麗で新しく、いかにも最近できましたという感じ。
中はかなり広く、色々と面白い店が入っている。…というわけでここでしばしお買い物。
せっかくポーランドに来たから何かポーランドっぽいものを買おうと物色。
とりあえず前々からここにも書いていた通りダウンジャケットが大分古くなっていたので、それに替わるものを探す。
ポーランドはまだセール期間中のようで、値段的にはなかなかお得なものになっていた。
いくつかの候補の中で迷った挙句、ポーランドっぽい赤白のライン と
チャックの部分にイタリアとポーランドと何故かUKの国旗がデザインされた、
Northlandと書かれたブランドのダウンジャケットに決定!
1000PLZ位の品が500PLZちょっとになってた。1万5千円位。
しかし、後になって、この赤白はポーランドではなくオーストリアの国旗である ということが判明。
(ポーランドは白赤の横線、オーストリアは赤白赤の横線。紛らわしい!)
ちなみにNorthland自体はイタリアのブランドだった。
イタリアブランドでオーストリアの国旗がデザインされた服をポーランドで買う
というわけのわからない状態になってしまったが、デザインは気に入っているし、軽くて暖かくて機能性も抜群なのでOKとする。
ついでにTシャツを1枚と、スニーカーを一つ買って買い物終了。
スニーカーは見たことのないメーカーで、恐らくポーランドブランド…と思われるもの。まだ調べてないので定かではない。
荷物が多くなったので一旦ホテルへ移動。
旧市街の南の方のホテルなので、行くまでに街の中心部を通る。
中央広場は約4万平方メートルで、中世(14世紀)から残る広場としてはヨーロッパ最大の広さを誇る。
真ん中にあるのは織物会館というルネサンス様式の建物。1階部分は土産物屋になっている。
同じく中央広場に面している1222年建造のゴシック様式、聖マリア大聖堂。
かつての首都だったこともあって、緑も多い綺麗な街並み。
こんな風景はいかにもヨーロッパの冬といった感じ。
ホテルは3つ星。そもそもの物価が安いので1人5000円も出せばかなりいいところに泊まれる。
部屋は広くて綺麗。設備は簡素ながら必要十分。
荷物を置いて一休みして外へ。ホテルマンおススメのレストランで昼食。
ポーランド語ではメインディッシュが「第二の食事」と言われるのに対してスープは「第一の食事」と言われているらしい。
それくらいスープに対してはこだわりがあるらしく、実際美味しい。
トマト味のスープと左に写っているのはポーランドビールのTYSKIE。
続いてポーランド伝統料理のピエロギ。見た目はまるっきり餃子。
メインディッシュはパスタ。
どの料理もレベルが高い!値段は格安だが、抜群に美味い。
ボリュームも十分で、お腹一杯になって店を後にした。
午後はクラクフ郊外にある世界遺産のヴィエリチカ岩塩坑に向かう。
路線バスで40分程移動。バス内は向い合せの座席が独特。
1044年の開業 で、廃坑になっていない岩塩坑としては世界最古、同時に世界最古の製塩企業でもあるらしい。
1996年に商業採掘は中止されたとのこと。
世界遺産への登録は制度が始まった初年度の1978年。最初に登録された12件のうちのひとつ だという。
長い歴史の中で訪れた観光客は多く、ポーランド出身の天文学者、
地動説で有名なコペルニクスも訪れた というから歴史の重みを感じる。
個人で回ることはできず、必ずガイドツアーに参加することになる。
流石に日本語はないので、英語ツアーに参加。
最初に地上から降りる時は 階段を徒歩で降りる ことになる。
目が回るほどの段差を降りねばならず、かなりしんどい。歳とってからだとキツイかも。
長い年月をかけて地下130メートルにまで掘り下げられた坑内には、今でも塩が染み出ている。
写真は塩のつらら。定期的に除去しないと、落ちてきて危ないとのこと。
坑夫達もクリスチャンなので、坑内にもいくつか教会がある。
その中で最大の礼拝堂。
ここで 結婚式を挙げることも可能 らしい。
確かに世界中でもレアな場所だろうが、地下100メートルでの式というのはどうなんだろう…
シャンデリアの飾りも実は一つ一つが塩の結晶でできている。パッと見では全然わからない位綺麗に輝いている。
礼拝堂内にある「最後の晩餐」をモチーフにしたレリーフ。
これらの装飾を作ったのは、全て 素人である坑夫 であり、しかもグループではなく1人で作業したらしい。
1人が死んだらまた次の1人…という形で3代に渡って完成させたんだとか。
だったら最初からチーム組んでやればいいのに…
しかし素人とは思えない見事な出来栄え。言われなきゃプロの仕事だと思うわなあ…
坑内には当時の坑夫達の様子を描いた人形も沢山置かれている。切り出した岩や塩を運ぶために馬も飼われていたらしい。
終点にはお決まりの土産物屋。せっかくなので塩だけ購入。世界遺産の塩。
地上に戻る時はエレベータが使えるので一安心。
再びバスに乗って街に戻る。チケットは1人4PLZで車内で買える。
中央広場の織物会館内の土産物屋を物色しつつ、夕飯へ。
ポーランドは琥珀とチェスセットが有名らしい。
確かにチェスセットが一杯置いてあってしかも安い(30PLZ位)が、チェスやらないし飾るにはちょっと嵩張るし…結局買わず。
夕飯もホテル近辺のレストラン。
まずは昼とは違うポーランドビール。こっちの方が一般的な模様。
メインはポークカツレツ。
全体的にメニューがハンガリーと似てるのは、やはり同じ東欧の近隣国同士だからかな。
食後にデザートのクレープ。これが結構重かった…
これだけ食べても1人70PLZ位。やっぱり東欧はいいね。
食後一旦ホテルに戻ってまた出かけようかと思ったが、あまり夜出歩いて遊ぶような街ではないということがわかり、大人しく引き込もり。
(治安が悪いというよりも、観光客向けの飲み屋など遊び場が少ない。)
この辺もハンガリー(ブダペスト)と似てるかな。
さて、明日はいよいよメインのアウシュビッツ収容所。
一般的にはナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺施設というイメージしかないけど、実際に行ってみての印象がどうなるか…
ではでは。
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